使い捨てマスクは、煮沸やアルコールで消毒すれば再利用できるのか

使い捨てマスクは再利用できるのか健康

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)によるマスクの価格高騰。できれば洗って使いたい。

はたして、マスクの再利用は可能なのか?

 

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現在2020年5月8日、それなりに「使い捨てマスク」の販売を見かけるようになりました。

でも、まだまだ「高いですね。

市場価格では、7枚入りで350円、50枚入りで3,000円程度で販売されているものが多いです。

マスク1枚あたり、50円~60円ってところでしょうか。

 

この価格高騰の原因は、不織布の原材料である不織布ロール自体の価格が高騰しているためで、コロナ騒動前に比べて約15倍になっているそうです。

マスク需要についても、国民の備蓄思考が刺激されているため、当分の間需要が落ち込むことはなく高値安定が続く見通しです。

 

そこで、マスクの再利用について調べてみました。

 

 

実際に再利用は可能なのでしょうか?

 

 

 

結論から言うと、煮沸なりアルコールに浸すなりすると、

「マスク本来の機能が失われ、防護効果が著しく低下する」

ことになります。

 

それでは、なぜマスクの再利用が難しいのか、

パっと思いつく対処法、

「煮沸消毒」と、「アルコール消毒」について説明します。

 

と、その前に予備知識として、新型コロナウイルスの寿命(生存期間)について解説します。

 

 

ウイルスの寿命(生存期間)

■RSウイルス
生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の乳幼児が感染するとされています。初めて感染する乳幼児の約7割は、数日のうちに軽快しますが、約3割は咳が悪化し、喘鳴、呼吸困難症状などが出現します。
RSウイルスはテーブルや手すりのような硬い表面では数時間生存できるとされています。

 

■アデノウイルス
流行性角結膜炎などを流行させるウイルスです。机やドアノブ、紙の上に付着したものは約3〜8週間生存することがあるとされています。

 

■インフルエンザウイルス
凸凹の少ない表面では24〜48時間、衣類や紙のように凸凹の多い表面では8〜12時間生存しています。空気中だと2〜8時間ですが、乾燥していれば24時間以上生存します。
生存率が最も高いのは、湿度20%、温度10〜20℃。
湿度50%以上、温度22度℃の状態に4時間以上保った場合、生存率は2〜4%で、ほぼ死滅します。
インフルエンザウイルスの寿命は、非常に環境に左右されますので一概には言えませんが、一般的な飛沫が付着した場合は、少なくとも8時間程度は生存していると考える方が賢明です。

 

■新型コロナウイルス(ウイルス名:SARS-CoV-2)
ドイツの大学での研究結果では、ドアノブ、ベッドサイドテーブル、ナースコール用のベルなどの金属やプラスチックに付着したウイルスは、最長で9日間感染力を維持することができるという結論を出しました。

また、物質の表面についたウイルスを放置していると、平均で4〜5日間生存します。環境では、気温が低く、湿度が高い場所ではウイルスの寿命が伸びる傾向があるとのことです。

国立バイオテクノロジー情報センター(NCBI)からの研究結果

SARSコロナウイルスは4℃で長時間安定が続き、室温や37℃では少なくとも2時間安定だが、56℃で90分、67℃で60分、75℃で30分で不活化された。

 

日本医事新報社 株式会社日本医事新報社の記事(2020年2月26日付け)より抜粋

SARS-CoV-2

新型コロナウイルスの正式名称は国際ウイルス分類委員会(ICTV)によりSARS-CoV-2と決定された。感染症名はCOVID-19であるが、ウイルス名に注目すれば、この感染症が、SARSの類縁疾患であることは明白で(SARSのウイルス名はSARS-Coronavirus)、これを季節性インフルエンザと比較してきた日本のマスコミ報道は本質的に誤りであった。それが国民、医療関係者の認識を誤らせ、さらに政府の対策が遅れた原因となった可能性がある。COVID-19はインフルエンザに比べ、はるかに重い疾患であることは間違いない

 

■ノロウイルス
温度の低い環境でウイルスが活性化するため、主に冬場に多発し、1〜2月にピークを迎えます。
20℃前後の気温では1ヶ月程度、3~5℃だと約2ヶ月程度生存するといわれています。

 

マスクが埃やウイルスをキャッチする仕組み

まずはマスクの機能について。

 

ウイルスの侵入を遮断する仕組みは、マスク内部のフィルターがウイルスなどの微粒子を吸着することにより起こります。

マスクのフィルターは通常の繊維よりも細い、超極細繊維でできており、ごく微量ですが電荷を発生する仕組みになっています。

その電荷の働きにより空気中の微粒子(ホコリやウイルス)をピタっと吸着することができるのです。

 

 

①使用済みマスクを「煮沸」した場合

では、洗うなり、煮沸するなりして水につけた場合どうでしょうか。

 

新型コロナウィルスは、56度、30分の環境で、効果的にウイルスを撲滅することができますので、煮沸消毒は極めて有効な方法です。

 

ですが、マスクを水につけると、マスクフィルターの超極細繊維の電荷が急速に失われ、ろ過効果が大幅に低下することになります。

さらに、マスクの超極細繊維は80度以上の高温になると、変形(膨張・収縮)を起こし、マスク本来のろ過能力が失われることになります。

 

このことから、煮沸である程度殺菌はできますが、マスク本来の機能(ホコリやウイルスをキャッチする)が失われてしまうことになります。

 

 

②アルコール消毒した場合

コロナウイルスは、一般に販売されている「消毒用エタノール」で効果的にウイルスを撲滅できます。

 

こう考えると、消毒用エタノールをスプレーボトルに入れ、使用済みマスクに向けて「シュッシュ」すれば、アルコールは乾き、菌は殺せるので再利用できそうですが・・・

しかし、実はこれもマスク本来の防護力を低下させることになってしまいます。

 

一般的なマスクには「撥水処理」が施されており、内外部からの感染要素となる液体(唾液等)を吸収しにくい構造になっています。

これが双方向の感染を防ぐマスクの大切な機能なのです。

 

このマスクにアルコールを塗布すると、大切な「撥水機能」を破壊してしまい、内外部からの水分(唾液・飛沫)が浸透しやすくなってしまいます。

そのため、この状態のマスクで外出すると、飛沫が付着した場合、ウイルスがマスク内部にまで浸透してくることになってしまいます

 

また、マスクの「撥水機能」により、フィルター内部までアルコールが浸透せず、ウイルスがフィルター内に残る可能性もあります。

 

 

まとめ

以上のことから、煮沸・アルコールでマスクを消毒する行為は「ムリ」と考えてください。

基本的には1日(10時間程度)の使用を目安に交換してください。

 

インフルエンザウイルスの場合

こと、インフルエンザウイルスだけを考えれば、湿度50%以上、温度30度℃以上では生存できませんので、条件管理さえできれば、再利用は可能です。(雑菌増殖の観点からはおすすめできません。UV殺菌はマスクの防護機能を害します)

 

 

おまけ:マスク再利用の裏技

SARSコロナウイルスの殺菌

先述の、国立バイオテクノロジー情報センター(NCBI)からの研究結果では、SARSコロナウイルスは、56℃以上の環境で90分でウイルスが不活化します。

56℃以上の環境で90分でウイルスが不活化

この部分に着目すれば、「保温庫」を用いれば殺菌することが可能と考えられます。

 

コロナウイルスを殺菌(ウイルス不活化・失活)させる環境

・NCBIの研究結果:56℃以上の環境下で、90分程度で不活化

・北里大学の発表:60°Cの環境下で、30分程度で不活化

・WHO研究施設ネットワークの研究:56℃の環境下で、15分当たり約10,000ユニットのウイルスが不活化

多少の幅はありますが、まとめると60℃以上の環境下でウイルスを不活化させることができる。あとは、ウイルスの数によるが、ひとつの飛沫に最大10万のウイルスが存在することを考えれば、60℃の環境下で2時間30分でほぼ全てのウイルスを不活化させることが ”理論上” 可能となります。

◎ ウイルスの 熱 に対する抵抗性
 ウイルスは高温に弱い。
   ⇒ 60℃で30分間もしくは100℃で1分間加熱すると、ウイルスは死滅する。
 ウイルスは低温に強い。
   ⇒ 4℃で数週間から数ヶ月もしくは-70℃で数年間、ウイルスは死滅しない。

【引用:北里大学 動物とヒトのコロナウイルスー2019新型コロナウイルスの流行を受けてー】

細胞培養上清中でのウイルスの生存
・4℃と-80℃では21日後でも、ウイルスの感染性(感染性のあるウイルスの量)はほんのわずかしか減少しなかった。

・室温(一定)で2日間経っても、ウイルス濃度は1 log の減少しかしない。このことから、このウイルスは、これらの条件下で今まで知られているヒトコロナウイルスより安定であることが示唆される。

56℃の熱処理で、SARSコロナウイルスは15分当たり約10,000ユニットが死滅する(急速減少)

【引用:WHO研究施設ネットワークが集積したSARSコロナウイルスの安定性と抵抗性に関する最初のデータ(改訂5月15日)】

こんな感じの機器でしょうか。

家に帰り、マスクを保温庫に入れて3時間程度タイマーをかけておけば、マスクに付着(捕獲)したウイルスを、ほぼ不活化させることができると思います。

 

マスクに付着した雑菌類の殺菌

一般的には 30~40℃を至適温度とする菌が多く、10℃以下、60℃以上ではほとんど増殖はしません。

大腸菌・ブドウ球菌・サルモネラ菌は、60度以上で殺菌できますので、こちらも「保温庫」での殺菌処理が期待できます。

ちなみに、ノロウイルスを殺菌しようと思ったら、85℃~90℃で90秒以上の加熱が必要とのことです。(ノロウイルスは飛沫感染ではなく、接触感染なのでマスクとはあまり関係ありませんが、参考まで)

 

 

 

 

おわりに

現在(2020年2月5日)では、私の住んでる奈良県では、購入制限はありますがだいぶ店舗にマスクが並ぶようになっています。

がんばって数店舗まわってみてください。意外とあっさり購入できるかもしれません。

 

現在(2020年2月25日)まったくといっていいほど、マスクが手に入りません。

確か2月12日だったか、菅さん「マスク増産中!心配しないで」的なことを言ってたと記憶してますが(怒)

 

 

 

また、マスクも飛沫(エアロゾル)感染を防ぐには効果的ですが、手洗いもそれ以上に大切です。

共用する部分、ドアノブや電灯のスイッチを触る際には、事前・事後に消毒するなどの配慮が大切です。

 

 

また、なにより大切なのは、体の免疫力を高め、維持することです。

なんたって、毎日5,000個ものがん細胞が体内で発生し、それを免疫細胞がやっつけてくれてるんですよ。

それに比べたら、新型コロナウィルスなんてみたいなもんです。

 

 

身体を冷やすことが一番免疫力を低下させます。

また、日々のストレスにも気を付け、お体ご自愛下さいませ。

 

 

コーヒーノキの下で
1970.01.01
コーヒーノキの下で
https://koji-blog.net/2020/04/02/%e3%82%a2%e3%83%99%e3%83%8e%e3%83%9e%e3%82%b9%e3%82%af%e6%94%bf%e7%ad%96%e3%81%a8%e3%81%97%e3%81%a6%e3%80%81%e3%83%9e%e3%82%b9%e3%82%af%ef%bc%92%e6%9e%9a%e3%81%ae%e6%94%af%e7%b5%a6%e3%81%8c%e6%b1%ba/
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