コーヒー豆の微粉が、香りや味に与える影響(ハンドドリップ)

コーヒー

コーヒー豆の微粉が味に与える影響とは?

正直、どっちがおいしい?

 

 

というのも、ある有名珈琲店では「微粉」を取り除いてからドリップしているらしい。

ということは、「微粉」って悪者なのか?

 

結論から言うと、微粉をお湯で抽出すると、

良い意味でコクと深み悪い意味でエグ味となります。

 

せっかくの高級豆で、最大限香りを楽しみたい場合は、できる限り「微粉」を取り除いてください。

今までより雑味が消え、香りや独特の酸味を味わうことができます。

ちなみに、深いコクや渋み、苦味を好む人は従来通りでOKですが、さらに細かく豆を挽くと理想に近づけます。

 

 

まぁ結果、予想通りだったんですが、今回いろいろと検証したので順を追って説明します。

 

 

微粉を取り除いた場合

微粉を取り除くと、「雑味・エグ味のないスッキリした味」になります。

これがおいしいかどうかは、人それぞれ求める味が違うので一概には言えませんが、

コーヒー豆の「良い部分」を抽出するイメージで、

出汁(ダシ)で例えれば「一番だし」になります。

 

 

微粉も含めて抽出した場合

一方、微粉も含めて淹れたコーヒーは、「いりこだし」というイメージでしょうか。

いりこの頭から骨、内臓まで、すべての成分を抽出するので、

雑味・エグ味も含めた「奥深いうまみ」が味わえます。

 

 

そもそも微粉とは

コーヒー豆を挽くと、必ずいくらかの微粉は発生します。

下の画像は、10gのコーヒー豆を一般的な中細引きで挽いたものです。(マンデリン:フルシティロースト)

 

豆を挽くのに使用した機械は、デロンギのコーヒーグラインダー(KG364J)です。

10年近く使っていますが、これだけ使っても安定した粒度で豆を挽いてくれる働き者です。

コーヒーグラインダー2

 

挽かれた10gのコーヒー豆を、茶こしで濾してみますと、

これが「微粉」といわれるものです。

 

 

微粉の出る割合

挽く器具により微粉量も変動する

豆を挽く道具によって大幅に変動しまが、

一般的には、豆を押しつぶして挽く「臼タイプ」と、2枚の刃でカットする「カットタイプ」がありますが、

通常、「臼タイプ」の方が安定した粒度で挽くことができ、「微粉」が発生する割合も少なくなります

コーヒー器具については、家カフェでもできる!絶品コーヒーの淹れ方!!をご参考ください。

 

 

茶こしで微粉を取り除く

 

こちらの茶こしを使った場合、10gの豆から0.8gの「微粉」を取り出すことができました。

残りが9.2gなってしまったので、10gにするためもう少し茶こしで濾します。(次回からは11gの豆を挽くようにします)

これで1人前10gの「微粉なし」コーヒー粉ができあがりました。

 

 

実際に淹れて比較

淹れるにあたって、通常の「微粉あり」と、「微粉なし」で比較します。

 

比較項目は3つ。

・抽出時間(蒸らし時間(30秒)後、100ml抽出完了までにかかった時間)

・灰汁の量(抽出後、ペーパーフィルターに残った灰汁の量)

・味

 

 

比較① 抽出時間

抽出には、ペーパーフィルターを使います。

微粉ありの場合は、フィルターの目に詰まって、抽出時間が長くなると予想。

微粉なしの場合は、目詰まりが起きにくくなるはずで、抽出時間が短くなると予測します。

 

■条件は、コーヒー豆(中細引き)10g、蒸らし時間30秒、お湯は細く継続的に注ぎます。

微粉あり:42秒

微粉なし:37秒

おおむね予測通りの結果(面白くない)となりました。

 

やはり微粉ありの場合はフィルターが目詰まりしやすく

良くも悪くもコーヒー豆とお湯の接する時間が長くなるようです。コーヒー豆は長い時間お湯に触れすぎると、雑味やエグ味成分が出てきます。

 

 

比較② 灰汁の量

コーヒー豆から出る灰汁とは、抽出中や抽出後に豆に残る小さな泡のような粒子のことです。

フィルターに注いだお湯が、最後まで落ち切らないうちにSTOPするのは、この灰汁が抽出されないようにするためです。

抽出後の灰汁の量を比較しました。

微一目瞭然ですね。

ただ、現時点では、灰汁はフィルターとコーヒー豆の層で受け止められているので、灰汁自体がドリップしたコーヒーに抽出された様子はありません。味については、比較③にて行います。

ドリップ中にコーヒー豆の層を壊してしまった場合は、フィルターが灰汁を通しやすくなりますので、ドリップ時は気を付けましょう

ハンドドリップでの淹れ方については、家カフェでもできる!絶品コーヒーの淹れ方!!をご参考ください。

 

ちなみに、灰汁(気泡のようなもの)は、時間が経っても消えません。故に灰汁と呼ばれるのかもしれませんが。

 

 

比較③ 味

さて、いよいよ試飲です。

 

■使用豆:マンデリン

項目微粉あり微粉なし
香りマンデリンの中細引きで抽出してますので、コーヒー感の強い、コクと苦みを引き立たせた香りがします。マンデリンらしからぬ、スッキリ感。ただ、香りだけなので比べれば違いがわかりますが、単品では分からないかも…
これが管理人の飲みなれているスタンダードコーヒーなので、「普通にうまい」です。「スッキリしちゃった」という印象。「深いコク」が影を潜め、つまらないコーヒーになってしまいました。マンデリンどこいった?

検証の結果、いつもの「微粉あり」で淹れた方がマンデリンらしく、おいしかったですね。苦味が嫌いな方は「微粉なし」がいいと思います。しかし、そもそもそのような方はマンデリンはチョイスしないような気が…

ただ、使った豆が「マンデリン」だったので、他の香り豊かな豆を使えば違う結果がでるかも。

ということで、エチオピア「モカ・イルガチェフ」を使って、再度検証してみました。

 

 

■使用豆:モカ・イルガチェフ(シティロースト)酸味・甘味・コクのバランスが良い

項目微粉あり微粉なし
香り華やかな香りと、チョコレートのような甘味も感じる。パンチはないが、コクや奥行きも感じさせてくれバランスの良さを感じる。花びらのようなエレガントな香り、柑橘のような酸味、チョコレートのような甘味、それぞれが調和しており、奥行きのある香りという印象。
一口飲むと、チョコレートのような甘味を感じ、次に柑橘系の酸味が鼻から抜ける。管理人が好きな豆で、「いつも通り美味しい(笑)」雑味やエグ味がなく、スッキリ甘く、香り高いコーヒーという感じ。余談(管理人的にはもう少し苦味が欲しいので、2割ほどフルシティローストしたマンデリンをブレンドしたい)

基本的に、微粉を取り除くと、「雑味・エグ味」が消えるのですが、その豆特有の甘味はしっかりと残りますので、マンデリンよりは豆の長所が残る感じがしました。

 

どっちがおいしい?

試飲レポートの通り、「微粉なし」の場合は、雑味・エグ味は抑えられ、香り優位になますが、コーヒーの重要要素である「コク」も失われることになりました。

 

どちらにするというわけではなく、ドリップする時の知識として、「微粉カット」でドリップすれば、「すっきりと、雑味のない、香り豊かなコーヒーを楽しめる」ということを覚えておいてください。

 

淹れ方の引き出しがひとつ増え、提供できるコーヒーの幅も広がると思います。

 

 

 

 

 

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