【岡本太郎】著書紹介(感想・評価)

思想・哲学

著者:岡本太郎の紹介と代表作品

1911年2月26日、神奈川県橘樹郡高津村大字二子(現・神奈川県川崎市高津区二子)生まれ。
死没 1996年1月7日(満84歳没)

80歳のときに自身が所蔵するほとんどの作品を川崎市に寄贈。市は美術館建設を計画する。

1988年、青春出版社より、『自分の中に毒を持て あなたは”常識人間”を捨てられるか』として発刊。

 

自分の中に毒を持て

発行日:1993年8月1日
発行元:青春文庫

あらすじ(裏表紙より抜粋させていただきました)
 みんなどうしても、安全な道の方を採りたがるものだけれど、それがだめなんだ。
人間、自分を大切にして、安全を望むんだったら、何も出来なくなってしまう。計算ずくでない人生を体験することだ。
ぼくは、ほんとうに自分を貫くために、人に好かれない絵を描き、発言し続けてきた。
一度でいいから思い切って、
ぼくと同じにだめになる方、マイナスの方の道を選ぼう、と決意してみるといい。そうすれば、必ず自分自身がワァーッともり上がってくるにちがいない。それが生きるパッションなんだ。 
 
自分の中に毒を持て:ひとこと感想と評価(2020年2月26日読了)

僭越ながら、一言で感想を述べさせていただきます。

 

「常識にとらわれ安全に配慮しているだけでは、人生を「爆発」させることはできない。心の奥底に揺れ動く情熱の炎は、消えないように守るんじゃない。さらに燃え上がらせ爆発させるんだ!

 

 

 

以下、まとめ(タイトル含め、管理人のことばで書いています)

 

■危険な道を選択し、新たな道を切り拓く

人生の道は常に分岐の繰り返しだ。

一方は通いなれた安全な道、もう一方は明らかに身の危険を感じる道。

危険な道だが、何か惹かれるものを感じる。本心ではこちらに行きたい。だが、人生の道は後戻りできないと勘違いしているから安全な道をとる。それは保身の道だから。

このとき、危険な道をとることによって、初めて人生の新たな道が拓ける。

 

 

■人生に必要な、”強固なスジ” を持つために

青年は己の夢にすべてを賭けるべき。周りや親に忖度し、そこそこの会社に就職したとして”俺は生きた!”といえる人生になるだろうか?自分自身の生きるスジはだれにも渡してはならない。この気持ちを貫くべきだ。

そのためには自分で決断しなければならない。友達や親の意見に合わせておけばもしうまくいかなくても言い訳できる。だが、これではだめなのだ。この程度のスジでは細く弱く何かことあればポキリと折れてしまう。

 

 

■たとえチャレンジに失敗しても、輝きは失われない
新たなことにはどんどんチャレンジするべきだ。失敗してもいい。それが普通。挑戦した上での不成功者と、挑戦しなかった不成功者とでは、天地のへだたりがある。挑戦した不成功者には、”再挑戦者”としての新しい輝きが約束されているが、失敗を恐れ挑戦を避ける者には新しい人生はない。

 

 

■自分の生きたい道をごまかすな

人生の岐路で危険な道を選べば、新たな険しい道が待っている。でも、食えなきゃ食えなくてもと覚悟すればいい。それがチャレンジの第一歩。その方が面白い。しかし、その道は厳しく危険があると本能が己に呼びかける。そこでまた迷う。しかし、よく考えろ。一方の安全な道は”食う”ことは約束されている。「ただ、食うだけなら」。そうじゃないから迷うんだろ。危険だ!と迷う道は、自分の生きたい道なんだ。本当はそっちへ行きたいんだ。ならば覚悟することだ。

 

 

■”いずれ…”は習慣化してしまう

人生の岐路に立たされる。「今はまだ駄目だけど、いずれは…」と、言わないこと。”いずれ”というヤツに限って現在に生きていない。

人間が一番辛いのは”今現在”なのだ。ベストを尽くすべきは「今」であり、この瞬間瞬間から逃げるから”いずれは…”となってしまう。

 

 

■自ら「出る釘」となれ

「出る釘は打たれる」。平たい板(世界)から頭が少しでも飛び出すと、世間という冷たい金づちでピシャリと叩きのめされる。だが、それでもあえて「出る釘」になる決意をしなければ、時代は開かれない。出る釘は痛いし辛い、自ら出した頭を引っ込めたくもなる。しかし、それが自分のスジを通して生きるということなのだ。

 

 

■うまくいかなくていい、失敗すればいい、自分を信じて行動するだけだ

うまくやろう、成功しようとするから、逆にうまくいかない。そんなことは誰もが思いつくことで卑しい考えだ。

世の中うまくやろうとすると、結局人の思惑に従うことになり、ベルトコンベアーの上に乗せられてしまう。

うまくいかなくてもいい、失敗してもいい。そのたびに立ち上がればいいのだ。

 

 

■芸術(人生)は、爆発だ
「芸術は爆発だ」の「爆発」は実際に爆発するわけではない。全身全霊が宇宙に向かって無条件にパァーッとひらくこと。それが「爆発」だ。人は本来、瞬間瞬間に、無償、無目的に爆発し続けるべきだ。いのちの本当のあり方だ。
死ぬのもよし、生きるもよし。ただし、その瞬間にベストを尽くすことだ。現在に、強烈にひらくべきだ。

 

全編を通して印象に残ったキーワード

・自分自身と闘え。人間らしく生きろ

・楽な方に逃げるな

・意識して険しい道を選択しろ

・自分の人生”スジ”を貫き通す

・今という瞬間にベストを尽くせ。今から逃げるな

・出る釘になれ

・うまくやろうとするな。失敗を恐れるな

・心の灯は消えないように守るのではなく、激しく燃え上がらせる

 

読んでみて「ハッ」とさせられる箇所もいくつかありました。

管理人はすでに所帯持ちで子供も3人いますので、いまさら「険しい道を…」という訳にはいきませんが、”出る釘”と、”瞬間に生きる”という考え方は意識してみたいと思います。

 

一つだけ残念なのは、小学校高学年の頃にこの本に出合いたかった…。

 

 

評価:9/10点

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