【アゴタ・クリストフ】著書紹介(あらすじ・感想・評価)

小説

著者:アゴタ・クリストフの紹介と代表作品

『悪童日記』は、双子の少年達が戦時下の田舎町で成長し自立していく様を描いており、一人称複数形式(「ぼくら」)を用いて成功した稀有な小説として知られている。

 

 

悪童日記

発行日: 1986年2月  / 発行元:スイユ出版社(フランス)

 
悪童日記:ひとこと感想(2020年10月11日読了)

 

 『悪童日記』の日記とは、第二次世界大戦、戦時下のハンガリー都市部から疎開させられた双子(男)が書いた日記という設定。

 

 この作品、主人公である双子の男の子や祖母の名前、さらには年齢すら記されていない。勝手に想像するに、8歳~10歳くらいではないだろうか。

 

 その双子は、厳しい世間に適応するため、お互いを殴り、傷つけ合い『鍛錬』する。さらに、『断食や不動訓練』などでたくましく生き抜こうとする。

 

 また、肉体だけでなく、精神的な強さ『非常さ、冷酷さ』を自然と身に付けるようになる。近所の娘と司祭との破廉恥な関係を知り、それをネタに司祭をゆすったり、子供ながらにして居酒屋で見世物をして小銭をかせいだりと、やることがどんどんエスカレートしていく。

 

 内容的にはかなりエグいのだが、子供の日記という体裁で淡々と書かれているせいか、逆に理解が追い付かない。淡々と、「言われた通り〇〇を殺した」とか、偏った性表現とか。10歳にも満たない子供が書いたという前提で読むので、情景描写が思うようにできず、思考が追い付かない。

 

 最後に、国境を越えて双子が分かれる場面があるが、そもそも双子は双子として存在していたのだろうか…

 

 

 過酷な環境にあっても、人は生きることができる。『生きたいなら、己の過去を捨て、その環境に己を適応させろ』というメッセージを聞いたような気がする。

 

 

 

 

評価:6/10点

 

 

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